日野ゴルフ倶楽部が関西の競技志向ゴルファーから熱烈な支持を受ける最大の要因は、性格の異なる「キングコース」と「クイーンコース」という2つの本格18ホールを有している点にあります。同じクラブハウスからスタートしながら、求められるスキルやマネジメントは180度異なるといっても過言ではありません。
まず、男子プロの公式トーナメントをはじめ数々の名勝負の舞台となってきた日野ゴルフ倶楽部 キングコースは、総距離7,000ヤード超を誇るモンスターコースです。広々としたフェアウェイに見えるホールでも、絶妙な位置に配置されたクロスバンカーや池がプレッシャーを与えます。フルバックティからのコースレートは74.2を記録しており、関西でも有数の難易度を誇ります。「ドライバーをただ飛ばすだけではスコアにならない」「長いミドルホールで2打目の精度が容赦なく試される」と評されるように、アベレージゴルファーが安易にバックティへ挑むと、思わぬ大叩きにつながる洗礼を受けることになります。
対して日野ゴルフ倶楽部 クイーンコースは、キングコースに比べると全長はやや短め(約6,600ヤード前後)に設計されているものの、決して簡単なレイアウトではありません。樹木によってセパレートされた林間情緒が色濃く残り、池がらみのホールやドッグレッグが巧みに配されています。飛距離よりも「落としどころ」を厳密に計算するショットコントロールが必須であり、グリーンのアンジュレーションを読み切るパッティング技術がスコアメイクの生命線です。
「飛ばしの爽快感とスケール感でねじ伏せるキング」か、「緻密なマネジメントで組み立てるクイーン」か。この対極をなすコースレイアウトの妙こそが、幾多のゴルファーを魅了し、評判が途切れない根本的な理由です。