ネット上の口コミサイトや匿名掲示板では、「京都は公立小学校ごとの学力格差が酷く、特定の校区以外に住むと進路で不利になる」という言説が頻繁に語られる。しかし、教育社会学的なデータと実際の公立教育現場を精査すると、この言説には大きな誤解が含まれている。
京都市教育委員会が推進する「小中一貫教育」やコミュニティ・スクール事業により、公立学校全体のカリキュラム水準やICT教育の質は均質化が進んでいる。学力テストの平均点に差が生じる主因は、学校教育自体の優劣ではなく、各家庭の教育投資額と家庭学習時間の差異に起因する側面が大きい。
現場取材で見えてきた見落とされがちな盲点は以下の通りである。
- 盲点1:公立中進学組の「高校受験リベンジ」という選択肢
京都府の公立高校入試制度では、堀川高校・西京高校・嵯峨野高校などの「御三家」専門学科において全国トップクラスの進学実績を維持している。小6段階で無理に中学受験をせず、公立中で部活動と両立しながら高校受験で難関公立を目指すルートは、極めて費用対効果が高い。 - 盲点2:国立・私立入学後の内部進学プレッシャー
中学に入学できても、系列高校への進学時に一定の内申基準や選考試験が課されるケースがある。小6の合格がゴールではなく、入学後も継続的な学習習慣が求められる実態を認識しておく必要がある。