ネット上では「転売は経済の基本原則であり合法だ」と主張する転売ヤーが散見されます。法的には、私有財産をいくらで売買しようと原則として自由であり、自宅の不要品をフリマアプリで売却する行為自体に違法性はありません。しかし、「利益を得る目的で、反復継続して商品を転売する」行為は、明確な法的規制の対象となります。
代表的な境界線が、警察庁が管轄する「古物営業法」です。一度でも消費者の手に渡った品物や、転売目的で買い付けた商品は「古物」とみなされます。管轄の公安委員会から古物商許可を取得せずに営利目的で転売を繰り返した場合、無許可営業として「3年以下の懲役または100万円以下の罰金」が科される刑事罰の対象です。新品未開封であっても、転売目的で小売店から仕入れた時点で古物営業法の規制対象と判断されるケースが司法現場で定着しています。
さらに、エンタメやスポーツの現場で猛威を振るった悪質転売を封じるため、2019年に施行された「チケット不正転売禁止法」では、主催者の同意のない定価超え転売を厳しく禁じており、すでに多数の逮捕者を出しています。これらに加え、無申告による脱税調査も本格化しており、税務当局はフリマアプリの取引データを徹底的に名寄せして追徴課税を行っています。