多くの人が混乱する最大の原因は、処方薬と市販薬の違いにあります。ネット上や知人の話で「病院でロキソニンを2錠飲むように言われた」という証言を聞いたことがあるかもしれません。この情報は事実ですが、市販薬にそのまま当てはめるのは極めて危険な行為です。 医療用医薬品である「ロキソニン錠60mg」の添付文書には、次のように明確な用量規定が記されています。 「急性上気道炎の解熱・鎮痛には、通常、成人にロキソプロフェンナトリウム水和物として1回60mgを頓服する。なお、年齢、症状により適宜増減する。ただし、原則として1日2回までとし、1日最大180mgを限度とする。また、空腹時の投与は避けさせることが望ましい。」 (※関節リウマチや変形性関節症、抜歯後等の消炎・鎮痛では1回60mg、1日3回が標準。頓服としては1回60〜120mgの経口投与が認められている) つまり、整形外科や歯科などで処方されるロキソニン頓服2錠処方は、患者の体重や年齢、既往歴(胃潰瘍の有無など)、痛みの激しさを医師が診察し、「胃粘膜保護薬(レバミピドやファモチジンなど)を併用させる」「頓服として短期間だけ服用させる」といった安全策を講じた上での医療判断です。 これに対し、第一類医薬品である市販薬の「ロキソニンS」「ロキソニンSプレミアム」などは、医師の介在なしに消費者が自己判断で購入・服用します。そのため、安全マージンが極めて広く設定されており、ロキソニンSの正しい用法用量は「1回1錠(60mg)、1日2回まで(再度症状があらわれた場合は3回目を服用できるが、服用間隔は4時間以上あける)」と厳格に定められています。 市販薬を「処方薬と同じ成分だから自己判断で2錠飲んでも平気だろう」と過信することは、安全弁を自ら外して走行する自動車に乗るような行為です。
ロキソニンは2錠飲んでも大丈夫?市販薬と処方の違いや誤飲時の対処法
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