華やかな経歴の一方で、ネット上では「親の七光りでスターになった」「引退後は順風満帆な生活だった」といった短絡的な見解が散見されます。しかし、一次資料や本人の回顧録を検証すると、その裏には壮絶な努力と葛藤があったことが分かります。
父・俊藤浩滋が東映の実力派プロデューサーであったことは事実ですが、現場ではかえって「プロデューサーの娘」という厳しい視線に晒され、殺陣や所作の猛特訓を自らに課していました。映画界を引退して梨園に飛び込んだ後も、格式と伝統が重んじられる歌舞伎の世界で、裏方として夫と一門を支える日々は並大抵の苦労ではありませんでした。
また、長女の寺島しのぶ、長男の八代目尾上菊五郎という二人のトップランナーを育て上げた母親としての姿勢も特筆すべき点です。歌舞伎の家に生まれながら舞台に立てない長女の葛藤を受け止め、表現者としての自立を促す一方、長男には歌舞伎役者としての厳しい礼儀作法を徹底して叩き込みました。彼女自身が築き上げた表現への厳格な美意識が、子どもたちへと確実に継承されています。
【プロの結論】緋牡丹シリーズをおすすめできる人・見送るべき人の特徴
▼今すぐ観るべき人
- 昭和の日本映画黄金期が持つ熱量と圧倒的な映像美を体感したい人
- 着物の美しい着こなし、日本古来の立ち居振る舞いや所作の極致を学びたい人
- 芯が強く、義理人情と気品を兼ね備えた女性主人公の活躍を観たい人
▼好みが分かれる可能性がある人
- 任侠映画特有の抗争シーンや激しい暴力描写が苦手な人
- 昭和の娯楽映画特有の様式美や定番の勧善懲悪ストーリーに馴染みがない人