四姉妹や街の人々が集い、美味しそうにアジフライやしらすトーストを頬張るシーンが印象的な「海猫食堂(うみねこしょくどう)」。風吹ジュン演じる店主・さち子さんの温かな人柄とともに描かれたこの大衆食堂には、明確な実在モデルが存在します。
外観および内観のロケ地となったのは、神奈川県藤沢市・江の島にあった老舗大衆食堂「文佐食堂(ぶんさしょくどう)」です。江の島の裏路地に佇み、昭和のノスタルジーを色濃く残す佇まいは、まさに作品の空気感そのものでした。
文佐食堂の現在と周辺の巡礼スポット:
長年地元住民や観光客に愛されてきた文佐食堂ですが、店主の高齢化などの理由により、映画公開からしばらく経ったのちに惜しまれつつ閉店しました。現在は営業していませんが、江の島の潮風香る路地には当時の面影が静かに残されています。
また、三女・千佳(夏帆)とすず(広瀬すず)が立ち寄る和菓子店として登場したのが、長谷・坂ノ下に店を構える創業300年以上の老舗「力餅家(ちからもちや)」です。名物の「権五郎力餅」は、現在も変わらぬ製法で作られており、巡礼者が実際に味わうことのできる貴重な名物スポットとして賑わっています。