短鎖脂肪酸とは、炭素の結合数が2〜6個と鎖が短い脂肪酸の総称です。一般的な油脂に含まれる中鎖脂肪酸や長鎖脂肪酸と異なり、水に溶けやすく、大腸内で腸内細菌(善玉菌)が水溶性食物繊維やオリゴ糖を発酵・分解する過程で生み出されます。
大腸の粘膜細胞にとって最大のエネルギー源となるだけでなく、血流に乗って全身の組織や臓器へと運ばれ、多様なシグナル伝達物質として機能します。かつては単なる消化管の代謝産物とみなされていたこの物質が、現在では「人体の恒常性をコントロールする重要因子」として医学界から熱い視線を浴びています。