都市圏からの来訪者が最も戸惑うのが、乗車券類の決済システムです。多くの旅行者が「SuicaやICOCAを自動改札機にかざして乗れる」と思い込んで改札へ向かい、改札機そのものが存在しない光景を目の当たりにして足を止めます。
水島臨海鉄道ICカード導入現在の状況を整理すると、JR西日本が管轄する「ICOCA」などの全国相互利用交通系ICカードは、2026年現在も自動改札によるタッチ決済には対応していません。券売機でのICカード利用や車内タッチ機は整備されておらず、乗車には「自動券売機での現金による紙切符購入」が原則となっています。
地方私鉄のDX施策としてQRコード決済実証やデジタル企画乗車券の導入検証は進められているものの、日常の移動における基本は依然として「現金払い」です。小銭を持たずに無人駅から乗車し、降車時に千円札の両替で運転士の手を煩わせるトラブルも散見されます。千円札以外の高額紙幣(一万円札・五千円札)は車内の両替機では対応できないため、あらかじめ小銭を準備して乗車することが必須のエチケットとなっています。