今回のブームの急拡大と急降下は、フランチャイズビジネスの構造的課題を浮き彫りにした。本部側はプロデュース料や加盟金、専用ミックス粉や機材の販売によって開業時に大きな利益を得られる仕組みになっていたが、現場の店舗を運営する加盟店オーナー側がすべての需要変動リスクを負う格好となっていた。
同時に、大手製パンメーカーやスーパー、コンビニエンスストアを中心とする既存の製パン業界が黙って指をくわえていたわけではない。300円〜400円台で買える高品質な「リッチ系食パン」を相次いで投入したことで、1000円超の高級専門店の存在意義は大きく揺らいだ。手軽に近場で安く買える代替品の登場が、専門店の需要を一気に奪い去ったのである。