脚本の骨子について、漏れ伝わるキーワードの筆頭が「タイムトラベル」の再構築だ。過去へ戻って未来を変えるという使い古されたプロットではない。物理学の最新理論を取り入れ、観客自身の時間感覚を狂わせるような多重構造のシナリオが練り上げられているという。
キャスト陣の顔ぶれについても、従来のオールスター映画のような派手さとは一線を画す。キャラクターの心理的な陰影を表現できる実力派が厳選されており、東京の路地裏と近未来のメガロポリスをシームレスに行き来する複雑な役どころを演じ分ける。観客はただストーリーを追うのではなく、解けない迷宮に放り込まれたかのような没入感を味わうことになるはずだ。