サントリーを巡る不買の言説を検証する上で、ネット上でしばしば混同されているのが「DHC問題」との関係性です。
一部のまとめサイトやSNS投稿では、「サントリーもDHCと同様の不買トラブルを起こした」という文脈で語られるケースが見られます。しかし、これは明確な誤認です。かつてDHC(ディーエイチシー)の元会長が公式オンラインショップ上でサントリーを名指しし、ヘイトスピーチに該当する差別的言説を公開して自治体からの取引停止や大規模な不買運動を招いた事件がありました。この際、サントリー側は人権尊重の重要性を静かに訴え、一方的な被害者・比較対象の立場にありました。
今回の旧ジャニーズ問題を巡る不買運動と過去のDHC会長発言問題は、「企業トップの思想や発言が問われた」という表面的な共通点のみで乱暴に紐付けられ、ネット上でバイアス混じりに拡散された側面があります。ファクトとノイズを切り離して検証することが不可欠です。