今大会のチケット戦略において最も波紋を呼んだのが、北米プロスポーツの文化である「ダイナミック・プライシング(価格変動制)」の実質的な影響だ。カテゴリー1(メインスタンド中央付近)からカテゴリー4(ゴール裏上層階など)までの基本料金は設定されているものの、対戦カードの注目度や需要の急増に応じて実質的な取得コストが跳ね上がる現象が観察されている。
日本のサポーターにとって切実なのは、円安と現地インフレのダブルパンチだ。最もリーズナブルなカテゴリー4であっても、円換算では過去大会の倍近い出費を覚悟しなければならない。さらに、ピッチに近い迫力を約束する上位カテゴリーは、航空券や現地宿泊費とあわせると容易に予算オーバーを引き起こす。だが、観戦体験の質を考慮すれば、ピッチ全体を戦術的に見渡せるカテゴリー2や3の中層エリアが、費用対効果の観点から最もバランスが良い選択肢として評価されている。