白球を追う球児たちの名前には、一文字一文字に胸を打つエピソードが刻まれている。例えば「飛翔」と書いて「ひゅうが」、「海王」と書いて「かいぜる」など、初見ではまず読めない名を持つ選手たちが、卓越したプレーで観客を魅了している。かつて球界を席巻した大谷翔平のように、名前そのものがスケールの大きさを予感させるケースもあれば、人気漫画『ROOKIES』の影響を受けた情熱的な名付けも目立つ。
「この名前だったからこそ、人一倍練習して目立とうと思った」。ある強豪校のエースは取材にそう明かした。幼少期は珍しい名前を冷やかされることもあったが、マウンドで結果を出すたびに、その名前は「ヒーローの証」へと変わっていった。清原和博のような怪物たちと肩を並べ、歴史に名を刻むために、自らの名を誇り高く掲げてグラウンドを駆ける球児たちの姿は眩しい。