秤の底知れぬ強さが初めて白日の下に晒されたのは、死滅回游の東京第2結界(コロニー)での戦いだった。400年前の強者であり、稲妻のごとき呪力を操る鹿紫雲一との一騎打ちは、作中屈指の名勝負として名高い。
鹿紫雲の放つ電撃は、通常の呪術師であれば即死を免れない猛威を振るった。しかし秤は、領域展開の連続発動とジャックポットの連鎖によって、その死線すらも力づくで突破してみせた。ギャンブルという不安定な概念を術式の核に据えながら、自らの強運を絶対的な確実性に変えてしまう異能。この死滅回游での大暴れがあったからこそ、後の新宿決戦における対裏梅戦でも「秤なら死なない」という強い期待と、同時に「もしかしたら死亡するのでは」というスリリングな緊張感が共存し続けたのだ。