鮮やかな朱色の楼門が緑の木々に鮮烈に映える近江神宮。かるたの殿堂としても知られるこの場所は、映画『ちはやふる』のロケーションとして全国的にその名を知られるようになった。競技かるたの聖地として若者たちが真剣な眼差しで参拝する姿は、伝統文化が現代のエンターテインメントと見事に結びついた成功例といえる。
ここで行われているのは、単なるノスタルジーの受容ではない。天智天皇を祀る歴史的背景と、かるた文化へのリスペクトが融合した新しい形の歴史観光だ。参拝客が本格的な王朝装束や袴を着用して境内を散策できる体験プログラムも人気を集めており、空間そのものを肌で味わう体験型観光の先進事例となっている。