ポップカルチャーにおいてオッドアイのアイコンとして語り継がれるのが、不世出のロックスターであるデヴィッド・ボウイだ。彼の左右異なる瞳は世界中のファンを陶酔させたが、実は先天性の虹彩異色症ではない。十代の頃の喧嘩によって片目の瞳孔が開きっぱなしになる「瞳孔不同(アニソコリア)」を患った結果、光の反射と瞳孔の拡張度合いによって左右が全く違う色に見えていたという、知られざる医学的事実がある。
一方で、真の虹彩異色症の美しさを世界に知らしめたのが、ハリウッド女優のケイト・ボスワースだ。彼女は右目がヘーゼル、左目が透き通るようなブルーという「部分異色症」を生まれ持ち、レッドカーペットでもその瞳を自身のアイデンティティとして堂々と輝かせている。かつてはコンタクトレンズで隠すことを求められた時代もあったが、彼女の台頭は「非対称性こそが独自の美である」という価値観のパラダイムシフトを決定づけた。