埼玉県立近代美術館を語る上で絶対に外せないのが、世界中から集められたグッドデザインの椅子コレクションだ。多くの美術館において作品は「見るだけ」のものだが、ここでは異例の体験が待っている。展示されている名作椅子の数々に、実際に腰掛けることができるのだ。
バウハウスの金字塔から20世紀後半のポストモダンな意匠まで、デザイン史に刻まれた名品たちが館内のいたるところに佇む。実際に座ってみると、身体を包み込むカーブや素材の質感がじかに伝わってくる。見るだけの鑑賞から、身体で感じる芸術へ。五感で体験するアートの楽しさがここにある。