ファンが長年待ち望んでいた物語の続編として大きな話題を呼んだのが、公式番外編である『君に届け 番外編〜運命の人〜』だ。ここで描かれたのは、大学進学後の梅が経験する新たな出会いと、過去の傷を乗り越えていく心の旅路だった。
彼女の前に現れたのは、爽子の従兄である赤星栄治。過去の失恋に囚われ、素直になれない梅の警戒心を、赤星は強引でありながらも包み込むような優しさで解きほぐしていく。普段は見せない涙や動揺、そして不意に見せる弱音など、梅の意外な素顔が次々と明かされていくプロセスは必見と言える。
誰かに依存するのではなく、自分自身の足で立ち上がりながら誰かを愛することの意味を見出していく二人の恋愛模様。単なるハッピーエンドのラブコメディを超えた深みのあるドラマ性が、旧来のファンのみならず新しい読者の心をも深く打っている。