彼女の全国的なブレイクの引き金となったのは、1996年に放映されたNTTドコモのポケベルCMだ。公園のベンチでポケベルを手に笑顔を弾けさせる少女の姿は、視聴者に強烈なインパクトを与えた。当時、ポケベルは若者たちのコミュニケーションの主役に踊り出ようとしていた時期であり、CMのヒットと相まって「広末涼子」の名はまたたく間に全国へ波及していく。
ポスターが盗難される騒ぎが全国で相次ぐなど、広告業界でも前代未聞の事態が頻発した。企業の広告塔としてこれほどの訴求力を発揮したティーンエイジャーは、後にも先にも例がない。通信機器の進歩という時代の波と、彼女の持つ圧倒的な清涼感が重なり合った瞬間だった。