TikTokやInstagramでフォロワーが数万人に達した途端、ダイレクトメッセージに殺到する「事務所所属のご提案」。これらスカウトの多くには、甘い言葉の裏に周到に計算された営業ロジックが潜んでいる。新進気鋭のクリエイターを狙う無名事務所の狙いは、フォロワー数という数字そのものであり、契約後に発生する広告案件のマージン抜取りにある。
「専属契約を結べば大手企業のインフルエンサーマーケティング案件を優先的に回す」という謳い文句で呼び込みながら、実際にはアカウントの権限を縛り、活動の自由度を奪うケースが後を絶たない。MCN(マルチチャンネルネットワーク)の傘下に加えることで自社のネットワーク規模を膨らませ、投資家やクライアントへの見栄えを整えるための「数合わせ」として利用される若手も少なくないのが現実だ。