彼女の代表作として真っ先に名が挙がるのが、コンロやオーブンで直接加熱できる耐熱陶器だ。耐熱の土を用いて形成された浅鍋や耐熱ココット、フライパン型の器は、調理してそのまま食卓へ運べる実用性の高さを誇る。火にかけるとじっくりと熱を蓄え、料理の温かさを長く保つ機能は、日々の自炊やもてなしの場面で重宝されてきた。
表面に現れる焦げ感やグラデーション、火のあたり具合によって変化する複雑な表情は、陶芸ならではの醍醐味だ。使い込むほどに油が染み込み、味わい深い経年変化を見せる点も、愛好家たちを惹きつけてやまない理由のひとつである。単なる調理器の枠を超え、食卓の中心で人と人をつなぐ温かい存在として親しまれている。