この地域が歩んできた道は、首長や県トップの政治的決断の歴史でもある。かつて村長を務めた小林悦次氏らの時代から、財政難と人口流出という二重苦の中で村の自立性をいかに保つかが常に問われ続けてきた。
また、秋田県政を長年率いた佐竹敬久前知事の在任中においても、過疎地域のインフラ維持と県全体の集中投資のバランスをどう取るかは巨大な議論の的だった。県からの手厚い支援を引き出しつつも、村としての独自性を失わないための政治的な駆け引きは並大抵のものではなかった。
中央からの補助金依存から抜け出し、限られたリソースでいかに地域経済の循環を作るか。過去の行政闘争の中で磨かれた泥臭い政治感覚と粘り強さが、今の村の存続を根底で支えている。