トウモロコシなどのデンプンを酵素で分解し、ブドウ糖の一部を果糖に変換して作られる異性化糖。これが清涼飲料水業界や食品加工産業にとって「奇跡の甘味料」と重宝されてきた理由は明確だ。砂糖よりも製造コストが著しく低く、液体であるため工場での調合が容易、かつ低温域で甘味が鋭く際立つ特性を持つからである。
しかし、商業的な成功と引き換えに、私たちは空前のペースで過剰な果糖を体内に取り込むようになった。固形物の食事と異なり、液状の甘味料は咀嚼を伴わない。消化器官での吸収速度があまりにも早いため、満腹中枢がシグナルを発する間もなく、大量の代謝負荷が内臓へと一気に流れ込むのだ。