就職・転職の準備プロセスにおいても、両者の歩む道筋は大きく異なっている。
歯科衛生士になるには、文部科学省または厚生労働省が指定した専門学校、短期大学、大学などの指定養成校で3年以上学び、必要な知識と実技を修得しなければならない。学費は学修期間や学校の種類によって200万〜400万円ほどかかり、厳しい実習や単位取得を乗り越えた末に、年に1回実施される歯科衛生士国家試験に合格して初めてライセンスを取得できる。合格率は毎年90%前後と高水準を保っているが、これは養成校での厳しいカリキュラムをクリアした受験生が大半を占めるためであり、決して試験自体の難易度が低いわけではない。
一方、歯科助手になるための学歴や資格の要件は一切存在しない。高卒や文系大学出身者、異業種からの転職組であっても、採用されたその日から現場で働き始めることが可能だ。現場でのOJTを通じて業務を覚えるのが一般的だが、知識を深めたい方向けには日本歯科医師会が認定する「歯科助手資格」や各種民間団体が主催する講習会・通信講座も存在する。これらは必須ではないものの、面接でのアピール材料や業務理解を深める助けとなる。