行政や学術機関もこの危機的な事態に強い危機感を募らせている。厚生労働省が公表した健康実態調査の最新データによると、成人の3人に1人以上が「睡眠による休養が十分にとれていない」と感じている実態が浮き彫りになった。これを受け、日本睡眠学会は睡眠障害の初期サインを見逃さないための啓発運動を急速に強化している。
特に専門家たちが強く警戒しているのが、浅い睡眠の直接的な要因となる睡眠時無呼吸症候群(SAS)だ。睡眠中に気道が塞がれて一時的に無酸素状態に陥るこの疾患は、本人が気づかないうちに血中酸素濃度を激減させ、脳を強制的に中途覚醒させる。激しいいびき、夜間の頻尿、起床時の強い口の渇きがある場合、単なる疲労ではなくこの病気が潜んでいる危険性が極めて高い。適切な医療介入を怠れば、高血圧や心疾患のリスクを劇的に跳ね上げることになる。