美智子さまバッシングはなぜ起きたのか?批判の真相と失声症の闇

美智子さまバッシングはなぜ起きたのか?批判の真相と失声症の闇

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近年制作された質の高い皇室ドキュメンタリー・近現代史の研究や、『NHKスペシャル』などの検証番組(現在は『NHKオンデマンド』等でも視聴可能)を俯瞰すると、このバッシングが単なるメディアの暴走だけでなく、近代日本が抱え続けた「皇室のあり方」を巡るイデオロギー闘争であったことが浮き彫りになる。

戦前の大日本帝国憲法下における絶対君主制の残影を引きずる保守層は、皇室を「祈りの場」として神聖視し、国民から隔絶された存在であり続けることを望んだ。それに対し、上皇明仁さまと美智子さまが目指したのは、日本国憲法に規定された「国民統合の象徴」として、常に国民と同じ目線に立ち、被災地で膝をついて被災者を励ます「開かれた皇室」であった。

歴史研究者たちの一致した見解によれば、美智子さまへの攻撃は、彼女個人への攻撃であると同時に、皇室の近代化を推し進めようとする新しい象徴天皇像への反動勢力による抵抗運動でもあったのだ。宮内庁内部における官僚主義的な旧体制派と、時代に即した皇室改革を進めようとする両陛下との間の軋轢が、メディアという拡声器を通じてバッシング報道へと結実したのである。

山田 真由
著者

山田 真由

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