なぜ東急歌舞伎町タワーは、ネット上で「評判がひどい」と検索されるようになってしまったのでしょうか。当時の口コミや利用者の声を深掘りすると、主に3つの明確な要因が浮かび上がってきます。
1. 「歌舞伎横丁」の価格設定とお祭り空間のミスマッチ
2階の「新宿カブキhall〜歌舞伎横丁」は、全国のご当地グルメやソウルフードを横丁スタイルで楽しむエンタメ空間です。ネオン煌めく内装とDJイベントなどで熱気にあふれる一方、一般的な大衆居酒屋の感覚で訪れた客からは「お通し代が高い」「一品ごとのボリュームに対して割高」「店内が騒がしすぎて落ち着いて会話ができない」という不満が噴出しました。日常の居酒屋ではなく、「入場料込みのフェス型飲食空間」という前提を理解していなかった層との間で大きなギャップが生じた形です。
2. トー横エリア隣接による治安イメージと不安感
タワーの目の前に広がるシネシティ広場は、長年「トー横」と呼ばれ、若者の集積や治安上のトラブルが社会問題化してきた場所です。「タワーに行くだけでトラブルに巻き込まれるのではないか」という先入観が、施設全体のパブリックイメージに影を落としました。しかし実際には、新宿警察署による重点的な補導・警戒態勢の強化や、タワー敷地境界における民間警備員の24時間配置により、一般来館者が危険に晒されるリスクは大幅に抑えられています。
3. 物販店舗の不在による「ショッピングモール期待層」の失望
複合高層ビルと聞くと、多くの人は「ルミネ」や「ミッドタウン」のようなファッション・雑貨のショップが並ぶフロアを連想します。しかし、東急歌舞伎町タワーは「ホテル×エンタメ」に全振りした特化型タワーであり、いわゆるアパレルやコスメの物販テナントはほぼ存在しません。この思い込みによる来訪が「見るところが何もない」「思っていたのと違ってひどい」という低評価に直結しました。