クレジットカードの「JCB」ブランドが使えるお店であっても、なぜ紙の「JCBギフトカード」が使えない飲食店が多いのか。その背景には、飲食業界の利益構造と加盟店手数料のシビアな力学があります。
一般的な飲食店において、クレジットカードやQRコード決済の手数料率は2%〜3%台が主流です。一方、紙の商品券であるJCBギフトカードの場合、店舗側は売上回収のために現券をJCBへ郵送・送付して精算手続きを行う必要があり、手数料に加えて配送コストやレジ点検時の紛失・盗難リスク、集計工数などのバックオフィス負担が重くのしかかります。
原価率が高く客単価が数百円〜1,000円前後の低価格ファストフードや回転寿司チェーンにとって、紙商品券の処理コストは営業利益を圧迫する要因となります。そのため、本部方針として信販系ギフトカードの取扱いを一律で見送っているのが実情です。
しかし、ここに強力な例外を生み出す仕組みが存在します。それが大型商業施設(デベロッパー)の集中決済システムです。
イオンモール、ららぽーと、パルコ、ルミネ、百貨店などのインショップとして出店しているテナントは、個々のチェーン本部ではなく商業施設側の決済端末・ルールに従って営業しています。デベロッパーがJCBギフトカードの全館利用を認めている場合、館内に入っているマクドナルド、スターバックス、すかいらーく系列、スシローなどの店舗であっても、施設決済の一環としてJCBギフトカードが利用可能になる逆転現象が起こります。
「どうしても身近なファストフードやチェーン店で使いたい」という場合は、路面店ではなく大型ショッピングモールや駅ビルのテナント店舗へ足を運ぶのが最も確実な攻略法です。