ひとくちに屋台といっても、足を踏み入れるエリアによって漂う空気感はまるで異なる。街の性格がそのまま屋台の個性となって表れているのが福岡の面白さだ。
近代的なビル群と百貨店の足元にずらりと並ぶ「天神エリア」は、若者とビジネスパーソンが入り乱れるトレンドの発信地。一方、那珂川の川面にネオンを反射させる「中洲エリア」は、映画のワンシーンのような情緒を求める観光客で連夜賑わう。そして、劇的な復活を遂げて完全定着した「長浜エリア」は、市場直送の鮮魚と本場の長浜ラーメンを求める猛者たちが集うローカル色の強い熱狂地帯だ。どこを今夜の拠点にするかで、旅の記憶はまったく別の色に染まる。