よこはま動物園ズーラシアが一般的な動物園と決定的に異なる点は、動物を檻越しに見せるのではなく、生息地の植物や景観ごと再現する「生息環境展示(ランドスケープ・イマージョン)」を徹底していることです。アジアの熱帯林から始まり、亜寒帯の森、オセアニアの草原、中央アジアの高地、日本の山里、アマゾンの密林、アフリカの熱帯雨林、そしてアフリカのサバンナへと続く旅路は、まるで世界一周の探検ツアーに参加しているかのような臨場感を与えてくれます。
一方で、この没入感の高さは「歩行距離の長さ」と表裏一体です。正門から最奥部のアフリカのサバンナゾーンまで直線距離でも約1.5キロメートル、各展示エリアを細かく散策すると総歩行距離は5キロメートル以上に達します。下調べなしで足を踏み入れると、午後には体力を消耗しきってしまう恐れがあります。事前のルート設計と体力配分こそが、ズーラシアの満足度を左右する決定的な要因です。