クレールフォンテーヌ国立研究所で行われた記者会見で、ディディエ・デシャン監督が読み上げたサッカーフランス代表メンバーの26名は、フランス国内メディアのみならず世界中の番記者に小さくない衝撃を与えました。最大の焦点となったのは、これまで数々の修羅場をくぐり抜けてきた経験豊富な主力組の選外です。
指揮官は選考理由を問われると、鋭い視線を記者席に向けながら「代表チームは過去の功績を称える場所ではない。現在のパフォーマンス、所属クラブでの出場時間、そして何よりも過密日程を戦い抜く身体の耐久性を最優先した」と語りました。この発言の裏には、大会直前まで繰り広げられた欧州主要リーグの過密日程による勤続疲労への強い警戒感があります。
今回、フランス代表招集外の理由として浮き彫りになったのは、単なる負傷や好不調の波だけではありません。代表通算137試合に出場したアントワーヌ・グリーズマンの代表引退に象徴されるように、デシャン監督は「チーム内序列の固定化がもたらす閉塞感」を徹底して排除する方針へと舵を切りました。バイエルンやプレミアリーグでコンディションを崩していた一部のアタッカー陣や、クラブで定位置を失っていたベテランサイドバックがリストから漏れたのは、指揮官が掲げる「強度(インテンシティ)の担保」という明確な選考基準に抵触した結果といえます。