歩行時のふらつきを感じた際、最初に見極めるべきは「一刻を争う緊急事態かどうか」です。脳の血管が詰まる脳梗塞や血管が破れる脳出血では、発症直後から数時間以内の迅速な治療(t-PA静注療法や血管内治療など)が予後を大きく左右します。
以下の症状が1つでも同時に見られる場合は、様子を見ずに迷わず119番通報で救急車を要請してください。
- 突然の強いふらつき:立っていられない、壁に激しくぶつかる
- ろれつが回らない・言葉が出ない:話そうとしても舌がもつれる、相手の言葉が理解できない
- 顔や手足の片側麻痺・脱力:片側の手足に力が入らない、持っている物を落とす
- 視野の異常:物が二重に見える(複視)、視野の半分が欠ける
- 経験したことのない激しい頭痛:突然バットで殴られたような痛みや激しい吐き気
たとえ症状が数分から数十分で自然に消えたとしても安心はできません。それは一過性脳虚血発作(TIA)と呼ばれる「本格的な脳梗塞の前触れ」である可能性が極めて高く、48時間以内に重篤な脳梗塞を発症するリスクが高いため、速やかな緊急受診が必須です。