「As Long as You Love Me」を語る上で欠かせないのが、1997年のバックストリート・ボーイズ版と、2012年にジャスティン・ビーバーがリリースした楽曲の対比です。タイトルが完全に一致しているため、音楽配信サービスや動画サイトのコメント欄でも「カバーなのか、それともオリジナルなのか」という議論が頻繁に巻き起こってきました。
音楽プロデュースの背景、ジャンル、チャート実績を比較検証したデータは以下の通りです。
制作の経緯を振り返ると、ジャスティン・ビーバーの3rdアルバム『Believe』に収録された本作は、メガヒットプロデューサーのロドニー・ジャーキンスとアンドレ・リンドルらが手掛けた意欲作でした。当時アイドルからの脱皮を図っていたジャスティンが、ラッパーのビッグ・ショーン(Big Sean)を迎え、ダブステップの攻撃的なドロップを取り入れることで、ダークで力強い成熟した世界観を提示したのです。
2曲の違いまとめとして決定的なのは、愛のベクトルです。BSB版が「君の過去がどうであれ僕が受け止める」という内省的な受容を描いたのに対し、ジャスティン版は「たとえ家を失い、飢えに苦しもうと、君が僕を愛してくれるなら僕らはホームレスではなく屋根があるのと同じだ」と歌い上げ、過酷な現実社会に対するレジスタンスとしての愛を描いています。