どうしても自力でのコントロールに不安が残る場合、薬の力を借りることは決して恥ずかしいことではありません。適切な医療用医薬品や市販薬(OTC)を準備しておくことで、「お守り」としての安心感を得ることができます。
市販薬の中では、「酔い止め薬(トラベルミンやアネロンなど)」が第一選択肢となります。酔い止め薬に含まれる抗ヒスタミン成分(ジフェンヒドラミン等)には、内耳の三半規管の過敏さを抑えるだけでなく、中枢神経系を適度に鎮静させ、眠気を誘発して不安を和らげる効果があります。搭乗の30分〜1時間前に服用するのが最も効果的です。
また、体質的に西洋薬の強い眠気が合わない方には、漢方薬の「半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)」や「抑肝散(よくかんさん)」が適しています。喉のつかえ感や動悸、予期不安による緊張を緩やかに解きほぐす効果が期待できます。
日常生活に支障をきたすほどのパニック発作を経験したことがある方は、無理をせず心療内科や精神科を受診してください。医師の診断のもと、短時間作用型の抗不安薬(アルプラゾラム、ロラゼパムなど)を頓服薬として処方してもらうことで、発作を確実に防ぐ体制を整えられます。