制度面での変化も著しい。現在、文部科学省が国策として力強く推進しているのが、科学(Science)、技術(Technology)、工学(Engineering)、数学(Mathematics)を重視するSTEM教育の強化だ。しかし、ここで目指されているのは単なる理系人材の量産ではない。真の狙いは、テクノロジーの知識と社会課題を繋ぐ「文理融合」型人材の育成にある。
大学改革の現場でも、文学部でデータサイエンスを必修化したり、工学部でデザイン思考や倫理学を教えたりする動きが日常茶飯事となった。生成AIをはじめとする高度なテクノロジーが社会の隅々に浸透したことで、技術をどのように社会実装し、いかに人間的な価値に還元できるかという問いが浮上している。もはや文系と理系の垣根は形骸化しつつあり、両者の知見を横断できる柔軟性こそが、これからの時代における最強の武器となる。