サウナブームやレトロ銭湯ブームが定着した昨今、SNS等では「足利健康ランドがリニューアルして復活してくれないか」というファンの熱烈な声が散見されます。しかし、足利健康ランドがかつての形態のまま復活・再開する可能性は事実上ゼロと言わざるを得ません。
温浴ビジネスの事業採算性の観点から見ると、大衆演劇ステージや巨大な大広間を備えた1,000坪超の昭和型健康ランドをゼロから再建する場合、数十億円に達する初期建設費と莫大な固定費が発生します。現代の温浴トレンドは、無駄な空間を削ぎ落とした「高付加価値型サウナ」や、効率的な導線設計を持つ「地域密着型スーパー銭湯」へとシフトしており、旧来のビジネスモデルをそのまま踏襲して投資回収を行うことは極めて困難です。
事業主体の再編や別資本によるブランド復活の動きも確認されておらず、ファンの願望と事業リアリティの間には依然として大きな隔たりが存在します。