インターネット上で「しののめ信用金庫 評判 やばい」と検索される現象について、金融業界の動向とディスクロージャー資料を突き合わせると、経営危機といった破綻リスクを示す客観的根拠は皆無であることが判明します。では、なぜこのような不穏なワードが定着してしまったのでしょうか。現場の取材から見えてきた背景には、大きく分けて3つの要因が存在します。
第1の要因は、ネット専業銀行とのサービス体験の乖離です。スマートフォン1つで0.3〜0.4%台の超低金利住宅ローンを組めたり、振込手数料が数回無料になったりする住信SBIネット銀行やauじぶん銀行などのサービスに慣れた若い世代が、信用金庫の店頭手続きや手数料体系に触れた際、SNS上で「金利や手数料の高さがやばい」と投稿したケースが散見されます。
第2に、過去の大規模合併と店舗網の再編が挙げられます。しののめ信用金庫は、かんら信用金庫、多野信用金庫、ぐんま信用金庫、かぶら信用金庫などが段階的に統合して誕生した歴史を持ちます。合併後の業務効率化や近隣店舗の統合・移転に伴い、長年利用してきた高齢層の顧客から「馴染みの店舗が遠くなった」「昔の担当者と対応が変わった」といった不満が噴出し、それがネガティブな口コミとしてWeb上に蓄積された経緯があります。
第3は、営業担当者の提案スタイルに対する賛否です。信用金庫の根幹である「しんきんマン」の足で稼ぐ渉外活動は、中小企業の経営者にとっては心強い味方である一方、個人宅への定期訪問や投信・保険の営業に対して「訪問の頻度が高くてプレッシャーを感じる」と受け取る層も一定数存在します。こうした複合的な要因がネット上でデフォルメされ、「やばい」というセンセーショナルな表現に結びついているのが実態です。