多くの読者が息を呑んで見守ったのは、前話ラストから持ち越された「くまの右拳がサターン聖に届くのか」という一点でした。第1104話の冒頭、武装色と怒りを限界まで宿したくまの拳は、愛娘ジュエリー・ボニーを無慈悲に踏み躙ろうとしていたサターン聖の顔面を正確に捉え、音速の衝撃波とともに粉砕しました。
吹っ飛んだサターン聖はエッグヘッドの研究施設を何棟も突き破り、巨大な瓦礫の山に埋没。長年「神」として絶対君臨してきた最高権力者が、かつて奴隷として虐げていたバッカニア族の末裔に文字通り叩き伏せられた瞬間です。この怒りの一撃の結末は、単なる肉体的な打撃にとどまらず、世界政府の権威そのものを根底から揺るがす象徴的な事件となりました。
しかし、カタルシスの直後に読者を戦慄させたのが、サターン聖の身体に起きた異常事態です。瓦礫から這い出たサターン聖は、角を折られ右腕を完全に欠損していたにもかかわらず、黒い煙のようなオーラを吹き出しながらわずか数秒で無傷の状態へと肉体を完全再生させました。どれほど致命的な外傷を与えても即座に修復される異様さは、通常のアニメやバトルの常識を完全に破壊し、エッグヘッド編 考察における最大の謎として議論を決定づけました。