ホームセンターの売り場で、山積みされたSPF材の上から順に無作為にカートへ積んでいる光景をよく見かけます。しかし、これは仕上がりの歪みやガタつきを自ら招く行為に他なりません。SPF材は人工乾燥(KD材=Kiln Dried)が施されているものの、針葉樹特有の狂いやすさを抱えています。
失敗を防ぐためのDIY初心者向け木材の選び方として、現場で実践すべきSPF材の反りや曲がりの見分け方を伝授します。木材には主に4つの変形パターンが存在します。
- 弓反り(バウ):板の広い面が弓なりに反っている状態。棚板に使うと中央が沈み込む。
- 側反り(クロック):板の狭い側面方向へバナナのように曲がっている状態。枠組みの接合が困難になる。
- ねじれ(ツイスト):木全体が雑巾のようにねじれている状態。机の脚に使うと必ずガタつく。
- 幅反り(カップ):板の断面がU字型に丸まっている状態。面をフラットに合わせられない。
これらを見分ける最も確実な手法は、木材の端面(小口)を自分の目の高さに持ち上げ、ライフルで標的を狙うように片目で木端のラインを奥に向かって透かし見ることです。光の当たり方と直線のラインを確認すれば、どれほど微小な反りやねじれであっても瞬時に判別できます。
さらに、表面の欠陥も見落としてはなりません。ベタベタした樹液が染み出している「ヤニ壺」、指で押すとポロリと外れそうな黒い輪っか状の「死に節(抜け節)」、そして木口から縦に走る「乾燥クラック(ひび割れ)」がないかを入念に確認します。売り場を荒らすことなく、丁寧に1本ずつ吟味して直線の出た良材を選び抜くことこそが、作品の完成度を左右する決定的なファーストステップです。