SNS上での断片的な動画や画像によって、ハシビロコウに対して「凶暴そう」「感情がない鳥」といった偏ったイメージを抱くケースが見受けられますが、実際の生態は非常に繊細で知的です。
彼らが見せる特徴的なコミュニケーション行動に「クラッタリング」があります。これは嘴をカスタネットのように激しくカタカタと打ち鳴らす行動で、威嚇だけでなく、信頼する飼育員や仲間に対する「挨拶」や「好意の表明」としても用いられます。同時に頭を深々と下げるお辞儀のような仕草を行う姿は、非常に礼儀正しく愛らしい印象を与えます。
また、「一日中全く動かない」というのは完全な誤解です。狩りの最中は集中して静止しますが、平常時は毛づくろいをしたり、首を器用に傾けて周囲を観察したり、日光浴のために両翼を大きく広げたりと、極めて表情豊かな仕草を次々に見せてくれます。