2026年現在、TikTokやInstagramのフィードを覗くと、昭和のポップスに合わせてダンスを踊る動画が溢れている。しかし、それは単なる「レトロ可愛い」という消費スタイルに留まらない。デジタルネイティブたちが求めているのは、過剰なエフェクトで補正されていない、生身の人間が放つ圧倒的な歌唱力と演奏のダイナミズムだ。
「今の曲はどれも同じように聴こえる」と嘆く10代の若者にとって、彼の突き抜けるようなボーカルと、シンプルでありながら強烈にフックするメロディは、むしろフューチャリスティックにすら感じられるという。サブスクのアルゴリズムが弾き出したおすすめリストの中に、突如として現れた半世紀前のキラーチューン。その出会いが、新たなカルチャーの火種となっている。