「ここに幸あり」の歌詞が持つ普遍的な魅力は、表面的な幸福感だけではなく、人生の不条理や困難(嵐や雨)を前提とした上で、二人で分かち合う絆の尊さを歌い上げている点にあります。
第1番の「嵐も吹けば 雨も降る 女の道よ なぜ険し」という歌い出しは、一見すると昭和的な耐え忍ぶ女性像を連想させますが、続く「君をたよりに 私は生きる ここに幸あり 青い空」というフレーズによって、相互信頼に基づいた力強い再生の宣言へと昇華されています。
結婚式や披露宴、金婚式・銀婚式などの節目で親しまれる理由は、この「試練を乗り越えた先にある光」というストーリー展開が、夫婦生活のリアルな現実と深く合致するためです。多くの参列者が涙するのは、単なるノスタルジーではなく、人生の荒波を共に乗り越えてきた伴侶への感謝と誓いが、わずか数分間のメロディに凝縮されているからにほかなりません。