Q1:熱中症や脱水予防のために、スポーツドリンクや水分をたくさん飲んでも大丈夫ですか?
A1:SIADHの患者にとって、自己判断での水分補給は極めて危険です。一般的な熱中症や脱水症とは異なり、SIADHは「体内に水が余って希釈されている状態」です。ここにスポーツドリンクやお茶を大量に摂取すると、血清ナトリウム値がさらに希釈されて急低下し、急性脳浮腫から意識障害や痙攣を引き起こす恐れがあります。医師の指示する水分制限量を厳守してください。
Q2:低ナトリウム血症になると、どのような自覚症状が現れますか?
A2:血清Na値の低下度合いとスピードによって症状の現れ方が大きく異なります。軽度(130〜134 mEq/L)では無症状か、軽度の疲労感・ふらつき程度です。中等度(120〜129 mEq/L)になると食欲不振、悪心、嘔吐、頭痛、集中力低下が目立ち始めます。重度(120 mEq/L未満)になると、強い眠気(傾眠)、錯乱、痙攣発作、昏睡に至り、不可逆的な脳損傷や生命の危険が生じます。
Q3:SIADHは「尿崩症(にょうほうしょう)」とはどのように違うのですか?
A3:SIADHと尿崩症は、バソプレシンの分泌と作用において「真逆の表裏関係」にあります。SIADHが「バソプレシンが効きすぎて尿が出ず水が溜まる病態(低ナトリウム血症)」であるのに対し、尿崩症は「バソプレシンの分泌低下または腎臓の反応不全により、尿が濃縮できず薄い尿が大量に排泄される病態(高ナトリウム血症・脱水)」です。