彼らは最初から主役の座にいたわけではない。2010年公開の『怪盗グルーの月泥棒』で初登場した際、ミニオンたちは主人公グルーの怪しい手下に過ぎなかった。しかし、その強烈な個性と愛くるしいビジュアルは、一瞬にして主役を喰う存在感を発揮したのだ。
意味不明な「ミニオン語」を叫び、お互いにいたずらを仕掛け合い、時には計画を大ぶち壊しにする。完璧なヒーロー像とは真逆の無邪気なカオスが、現代人のストイックな日常に爽快な風穴を開けた。脇役からスタートし、単独主演映画で興行収入10億ドル(約1500億円)を軽々と突破するモンスターキャラクターへ成長した歴史は、ハリウッドの歴史を見渡しても極めて異例だ。