ネット上の情報には、消費者の警戒心を薄れさせる巧妙なロジックが存在します。ここで代表的な誤認を是正しておきます。
第一の誤解は、「海外製のVAPEリキッドを個人輸入しなければ、国内製は薬機法でニコチンゼロが保証されているから100%安全」というものです。確かに日本の法律上、国内で販売されるリキッドにニコチンを添加することは禁止されています。しかし、国民生活センター等の過去の抜き取り検査では、「ニコチンフリー」と表記された製品の一部から微量のニコチンが検出された事例が報告されています。品質管理が甘い無認可の海外充填品や安価なリキッドには、表記外の成分が混入しているリスクを排除できません。
第二の誤解は、「紙巻きタバコを1日10本吸うより、加熱式タバコを3本に減らす『減煙』のほうがマシ」という考え方です。医学研究において、喫煙本数を半分に減らしても、胎児への血管収縮リスクや心血管系への負担は比例して半分にはならないことが分かっています。ニコチン受容体が飢餓状態になることで、1本あたりの吸引深度が深くなり、かえって有害物質の摂取効率が上がってしまう「代償性喫煙」が起きるためです。段階的な減煙ではなく、「完全なゼロ」を目指すことが唯一の解決策です。