ジブリ作品には、公開から数十年にわたりファンの間で考察され続ける様々な裏設定や都市伝説が存在します。その中でも特に有名な噂の真相を検証します。
① 『となりのトトロ』の「死神説」と「影が消える謎」
「トトロは死神で、サツキとメイは物語の途中で命を落としていた」という有名な都市伝説。作中後半で2人の影が薄くなる描写から噂が拡散しましたが、スタジオジブリ公式広報誌『熱風』にて「そのような設定は一切ありません。作画上で影の処理を簡略化した演出上の都合です」と公式に否定されています。メイが見つかった後の安堵と生きる力を描いた温かな人間讃歌が作品の真実です。
② 『千と千尋の神隠し』の湯屋に込められた社会風刺
油屋(湯屋)の構造や名を取り上げられる契約システムについて、宮崎駿監督自身が「現代の風俗産業や労働搾取のメタファー」を含んでいることをインタビュー等で認めています。名前を奪われて本来の自己を見失う過酷な労働環境の中で、千尋が労働を通じてアイデンティティを取り戻していくプロセスを描いた深い構造が存在します。
③ 『もののけ姫』アシタカの黒カヤの実とタタラ場の裏背景
アシタカがカヤから贈られた「黒カヤの実の玉(短剣)」をサンに渡してしまう描写は、ファンの間で長年賛否を呼びました。宮崎監督は「生きるためにすべてを投げ打ってサンと共に進む決意の表れ」として意図的に演出したと明かしています。また、タタラ場で包帯を巻いて働く人々については、ハンセン病患者をモデルに尊厳を持って働く姿を描いたことが宮崎監督の講演などで語られています。