豊田章男氏は1956年5月3日、愛知県名古屋市に生まれました。父は元トヨタ自動車社長・会長を務めた豊田章一郎氏、祖父はトヨタ自動車の実質的創業者である豊田喜一郎氏、そして曽祖父は豊田自動織機の創業者である豊田佐吉氏という、日本屈指の名門家系に属しています。
しかし、そのキャリアの出発点は決して平坦な「敷かれたレール」ではありませんでした。慶應義塾大学法学部を卒業後、アメリカのバブソン大学大学院でMBAを取得。その後、外資系投資銀行(米アンダーセン・コンサルティングなど)で実績を積んだ後、1984年に27歳でトヨタ自動車に入社しました。
入社にあたって父・章一郎氏から「お前を部下に持ちたいと思う人間は社内にいない。平社員として一からやり直せ」と厳しく諭され、当初は役職なしの平社員として配属。現場での泥臭い改善活動や、国内の中古車流通システム「GAZOO.com」の立ち上げなど、社内の猛反発を受けながら新規事業を切り拓いた下積み経験が、現在の現場主義と独自の突破力の源泉となっています。