福島県郡山市出身の桜庭あつこは、恵まれたプロポーションを武器に上京し、故・野田義治社長率いる「イエローキャブ」の門を叩きました。当時のイエローキャブは、細川ふみえ、堀江しのぶの系譜を継ぎ、雛形あきこ、山田まりやなどが次々とブレイクしていたグラビア界の絶対王者でした。
彼女もまた、ダイナミックなボディと親しみやすいキャラクターで一気にスターダムへ駆け上がりました。日本テレビ系『スーパージョッキー』をはじめとする数々のバラエティ番組、グラビア写真集、テレビドラマへの出演と、順風満帆な芸能生活を送っていたのです。
しかし、前述の新庄騒動がすべてを暗転させました。激怒した野田社長との関係は修復不可能となり、事務所を契約解除(解雇)されることになります。その後、個人事務所や他社への移籍を模索し、写真集の出版や単発のVシネマ出演などを行いましたが、一度ついた「暴露アイドル」のレッテルは重くのしかかりました。
テレビ局やスポンサーがスキャンダルの余波を恐れて起用を敬遠した結果、仕事は激減。精神的にも追い詰められた彼女は、2000年代前半に静かに芸能界を引退しました。引退理由は、自らが引き起こした騒動による事実上の居場所の喪失と、メディアへの深い人間不信であったことは明白です。