リップアートメイクを巡る誤解の中で最も多いのが、リップアートメイクの保険適用有無に関する認識です。アートメイクは医療機関で行われる医療行為ですが、見た目の改善を主目的とする審美美容医療であるため、公的医療保険は一切適用されず全額自己負担(自由診療)となります。口唇口蓋裂の術後傷痕や外傷による変色をカバーする医療補助的パラメディカルピグメンテーションであっても、現行の日本の医療制度下では原則として自費診療となります。
また、法的な位置づけも極めて重要です。日本の医師法第17条に基づき、針を用いて皮膚に色素を注入するアートメイクは「医行為」と明確に規定されています。医師免許を持つ医師、または医師の直接指示を受けた看護師免許保持者のみが施術を許されています。エステサロンや個人宅サロン等で無資格者が行うアートメイクは明確な違法行為であり、感染症対策の不備や粗悪な染料の使用、万が一の麻酔アレルギー発生時に迅速な医療処置が受けられないといった重大な危険を伴います。
違法サロンで格安施術を受け、化膿や変色を起こして皮膚科に駆け込む事態になれば、健康被害だけでなく修正費用で莫大な支出を強いられることになります。公式な医療機関標榜を行っているクリニックであることを必ず確認してください。