ネット上で頻繁に見られる「夕飯の残ったカレーを朝レンジでチンしてジャーに詰めればOK」というアドバイスには、見落とされがちな落とし穴があります。前日の常温放置カレーはもちろん論外ですが、たとえ冷蔵庫で保管していたとしても、中途半端な加熱では菌の芽胞を無力化できないばかりか、温度不足で昼までに急激な菌繁殖を招く原因になります。
スープジャーカレー前日の残りを使用する場合、電子レンジの「あたため機能」に頼るのは危険です。レンジ加熱はマイクロ波による加熱ムラが生じやすく、表面は熱くても中心部や粘度の高い部分が50℃前後のまま残りやすいためです。鍋に移し替え、少量の水や出汁を加えて焦げ付きを防ぎながら、木べらで底からかき混ぜて中心部までグツグツと泡立つ状態(100℃近い沸騰状態)を1〜2分以上継続させなければなりません。
また、具材の大きさも盲点の一つです。大きめのジャガイモや人参は中心まで熱が通るのに時間がかかり、ジャーの中でも均一な放熱を妨げます。お弁当用にするなら、前夜の時点でジャガイモを取り除くか、木べらで細かく潰して全体を均一に加熱しやすい状態へ整えるのが鉄則です。